第2回 Digital Worldの構造と現状


「結局のところ、Digital Worldってどんな構造してんねや?
そんな疑問に答えるのがこの第二回や!」

「序章の末文だけでは、どうしても情報不足だからな」

「というわけで、最初からいきなり図を見てもらうで!」





「今回もへt……独創的な絵だな」

「……」

「……」

「……さて。見て分かるとおり、この世界全体は箱みたいな入れ物の中に形成されとる」

「Digital Worldというのは、その箱と箱の中身を指してそう呼ばれてるわけだな」

「それで、左側の赤く塗られてるところが『ユグドラシル』……もとい『旧ユグドラシル』や。この図を見て貰えば分かるとおり、Dark AreaとReal Momentはユグドラシルの管轄外になっとるんやで」

「枠外にはみ出てる、その『ぎゅうぎゅう』……というのはなんだろうか……」

「これは『ユグドラシルの崩壊による多世界化現象』やな」

「……というと?」

「Digital Worldを管理しとるユグドラシルを中心に、Digital World内部にある『Nature Spirits』を始めとした各々の小エリアが一つのDigital Worldとして機能しはじめたんや。だから、今では"ユグドラシル崩壊の弊害"というべきこの現象が起きてんねん」

「母体となるDigital Worldがそうしてきたように、それぞれの世界が様々なエリアを生み出していった結果なのだな」

「そう。そしてその生み出されたエリアもまた一つの世界として動き始めて別のエリアを創り出して――っちゅう悪循環が出来てしもうた。
そのせいで、Dark Areaを挟んだReal Momentの向こう側はもはや飽和状態になっとんねや」

「だが、増えすぎた世界がDigital Worldという箱のキャパシティを超えることもなく、ギリギリの状態で世界は保たれているというわけだな」

「うん。箱の存在が世界の増殖を止めるキッカケになったから、最終的には今のこの『世界の混雑状態』で落ち着いとる。
けれど、もし"箱"という容量の限界がなかったとしたらどうなるか、なんて私には想像つかへんなぁ……」

「――さて。そんなところで今回のTIPSはここまでだ」

「本編同様ごちゃっとした説明になってもうたけど、前回に引き続き図も用意したから"なんとなく"でええし、世界の構造を頭に入れておくとより一層楽しめるんちゃうかな」

「図と言えば、右下に描いてある猿みたいなのはなんだろうか」

「一応、私のつもりなんやけど」

「…………」

「ようきこえんかったなぁ……なんやて? 猿?」

「いや、その、あの」

「バナナ」

「――ひぃ!」

「……というわけで! 第二回のTIPSは以上!
次はどんなTIPSになるかはまだ秘密やけど、更新をお楽しみに!」


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